眠り姫シリーズ ― side.周泰 ―
「………寝てる、か…」
ふと思いついて足を向けた中庭で思わぬものを見つけた。
それは自分の知らぬ間に出来ていた妹弟子で、柔らかい木漏れ日の中幸せそうな寝顔をしている彼女に思わず微笑が浮かぶ。
「それにしても……」
大将軍ともあろう者がこのように無防備な姿を晒していていいものか。
しかもこれ程自分が近くに居るのに何の反応も示さないのは本気でどうかと思うのだが…。
「仕方がないな…」
起きるまで、自分が彼女を守るとしよう。まあ、刺客などここまで辿りつかせるような甘い警護はしてはいないのだが、万が一が有り
得ぬともいえない。
先ほどまで自身と彼女に暖かく降っていた光が今は足元まで傾いている。
気がついたら自らも時を忘れ寛いでいたことに苦笑する。
どうやらこの妹弟子の憩いの場は自分にも当てはまったようだ。
そう思いながら彼女の方へ目を向けると、先ほどまでと違い体を猫のように丸めていた。
もう夏も終わる今、日の当たらぬここは多少肌寒いのだろう。
苦笑を深くし、自らの外套を彼女にそっと掛ける。
そうしてこんな時間も時には必要なのかもしれぬと思いながら、周泰も緩く瞳を閉じた。
05.04.09UP
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彼女は周泰が近づいたときに一度起きてます。彼と確認してから二度寝に突入(甘…)
周泰は主人公たちの国に来てからが妹弟子だと知ります。は周泰のことを知っていたんですけどね。
その話もいつかアップしたいと思ってます。
何だかやっと名前変換っぽいものをアップ出来ました。“っぽい”と付くぐらい、大したものじゃあないのが何ですが。
これでもかなり当サイトでは甘めかと…。
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